昨日から、Hillary Clinton(ヒラリー・クリント)ンのObama(オバマ)内閣の「Secretary of State(国務長官)説」が、飛び回っています。このニュースを聞いた瞬間、なるほどオバマが以前から彼の考えとして提唱している、リンカーンの組閣手法「Team of Rivals(ライバルを入閣させる)」を実際に踏襲する気だと思いました。オバマは、インタビューで、聖書をのぞいて大統領としてエッセンシャルとなる書籍は、Doris Kearns Goodwinによるリンカーンの伝記「Team of Rivals」をあげています。彼は、リンカーンがライバルや自分に反対する人たちを入閣させて、単に甘言のみならず耳の痛い意見の中に自分をおいて、より幅広くアメリカ人の意見を聞こうとした姿勢に非常に惹かれると発言しています。これは、別の面から見ると、「ライバルを自分のテントの下に入れておくことが、ライバルを封じる最も効果的な手法」という政治的なアドバンテージも生じます。
すでにシカゴでオバマ陣営とクリントンは会っていますが、クリントンはメディアに対して、この噂の否定も肯定もしていません。2009年1月20日に大統領となるオバマにとって、最優先させなければならないのは、経済、金融、住宅ローン、国民健康保険、エネルギーと、多くの国内問題です。これに集中するためには、クリントンを外交の桧舞台に押し上げて、彼女の国際的な知名度と政治的な情熱とエネルギーを活用して、新たな国際協調と新しいリーダーシップの米国を再構築する役目を任せるという戦略は、十分考えられます。
このクリントン国務長官説に関して、ネガティブな見方としては、Bill Clinton(ビル・クリントン)元大統領の影響が、オバマの外交政策に及ぶことがあげられています。ただし、予備選挙の頃と異なり、マケインを大差で破ったことによって、オバマの実力はすでに証明されています。ですので、この国民の支持をバックにしたオバマ大統領に、クリントン元大統領も簡単に口出しあるいは影響できるような政治状況ではありません。ヒラリー・クリントン自身は、ニューヨーク州の上院議員として、これから大いにオバマ政権が成功するようにサポートしていくと発言していますが、彼女を支持するクリントン勢力は、2012年を忘れているわけではなく、そんな彼女をオバマ政権の重要ポストして入閣させるというのは、非常に賢いやり方だと思います。
もう一つ興味深い情報としては、オバマは17日(月)にシカゴでMcCain(マケイン)とも会う予定です。4日の投票日以降、初めて両者は会うことになりますが、これは私の想像ですが、「オバマはマケインも取り込むをことを考えて、ミーティングをセットアップしたのではないか?」と思っています。オバマが、マケインにオファーする職は、「Director of Homeland Security(国土安全保障長官)」です。マケインは、すでに2012年の出馬はないと明言していますし、共和党は敗退した彼を党内で重要視する可能性はありません。また、保守本流の共和党からかけ離れているマケインは、民主党内との協調に力を発揮する政治家です。オバマは、いっそライバルだったマケインも入閣させて、オバマの弱みでもある「防衛」の責任者にして、マケインの良さを引き出そうとしている、そんな考えがアタマをよぎりました。さて、さて、今後どんな動きが見られるか?....
これもオバマが、「Team of Rivals」を愛読書としている発言から思ったことです。この考えは、大いに学ぶべきだと思います。我が家の場合、夫が共和党支持者ですので、政治課題や政策に関して、さまざまな意見の食い違いがあります。ただし、彼の意見やコメントを聞くと、なるほどと納得する部分も多く、論議をするのは疲れますが、非常に勉強にもなります。意見の異なるライバルをチームに取り込むことは、彼、彼女をきちんとリードしていく自信と能力があるならば、成功するチームになる、そんな気がします。

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